
大河『べらぼう』異例の”性表現”注意喚起も。捨吉(染谷翔太)の壮絶な過去と蔦重の決断!第18話に泣く…
北川豊章(加藤虎ノ介)の画風に、かつて生き別れた唐丸(渡邉斗翔)の面影を見た蔦屋重三郎(蔦重。横浜流星)が訪ねてみると、実は捨吉(染谷翔太)による”二人羽織”でした。
かつて鬼の子と呼ばれた唐丸改め捨吉の壮絶な過去が明かされ、自責の念から男女を問わず身体を売りながら絵を描く、無茶な暮らしをしていたようです。
※冒頭に「番組の一部に性の表現があります」と異例の注意喚起が行われ、俄かに話題を呼びました(児童買春があったからでしょうか)。
何とか捨吉を助けたい。蔦重は”勇助”の人別を用意してもらって、彼を義弟として迎えます。
そして歌麿という画号を考え、当代一の絵師にする約束を復活させた蔦重と勇助。これからの活躍が楽しみですね!
というわけでNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第18回放送「歌麿よ、見徳は一炊夢」気になるトピックを振り返っていきましょう!
朋誠堂喜三二『見徳一炊夢』とは?
松葉屋・扇屋・大文字屋……吉原遊郭に三日も流連(いつづけ)した朋誠堂喜三二(尾美としのり)が書き上げた『見徳一炊夢(みるがとく、いっすいのゆめ)』。
今回のサブタイトルにもなっていた本作は、「たとえはかない夢であったとしても、見るだけ徳(得)」という意味になります。
物語の舞台は、浅草に住む金持ちの息子・清太郎が居眠りをした夢の中。夢の中には夢商いがあり、支払った代金分の夢を見せてくれるそうです。
清太郎は家から千両を盗んで50年分の夢を買いました。夢の中で見た夢の中で京都・大坂・長崎・唐(中国大陸)など諸国を遊び歩いて放蕩三昧をつくしました。
江戸に戻ってから遊郭に入り浸って遊女を身請け。女遊びに飽きると俳諧や能、歌舞伎に茶の湯と趣味に邁進します。
そんなこんなで70歳まで遊び暮らした清太郎は家が懐かしくなって帰宅しました。すると生家の店では代替わりしており、自分の50年忌法要が行われているではありませんか。
自分が亡くなっていたことに驚いていると、生家に清太郎が見た夢の代金百万両の請求が来ます。とても支払い切れないので、全財産を処分することになりました。
世の儚さに悟りを開いた清太郎は出家して修行の旅に……というところで、夢と夢の中の夢が一気に醒めて、頼んでいた蕎麦屋の出前が届くというオチ。
恋川春町『金々先生栄花夢』の夢オチを多層化した作品のバカバカしさに、人々は感じ入ったのではないでしょうか。
2ページ目 鳥山石燕(片岡鶴太郎)とは何者? 、ふじ(飯島直子)”の啖呵